趣味に関する特化型ブログを作りたいなって思ってたことがあります。
そのときイメージしてたのが本に関するブログ。
本を読むのは嫌いじゃないので、本を読んだことで書ける
- 「あらすじ」
- 「要約」
- 「ネタバレ」
…のようなキーワードを使ってブログを作ればいいんじゃないかって思いました。
これなら『発売されたばかりの本』や『映画化される原作の本』が中心になるけど、好きなことで稼げるんじゃないかなって思いました。
さっそくドメインを取得して、リサーチして、ネタとキーワードをピックアップして、本を3冊ほど購入しました。
この本のあらすじをどうやってまとめようかと考えつつも、楽しみながら1冊目を読み進めていたんですよね。
・・・と、半分ぐらい読み進めたとき、あることが頭に浮かびました。
「あらすじを勝手にまとめたり、要約をブログに載せるって著作権的に問題ないかな?」と。
本を購入して読まなくても、僕の書いた記事を読めば本の内容がなんとなくわかる・・・たしかにこれはユーザーに感謝されることなのかもしれない。
でも本を書いた著者にとっては、本の売上に影響するはずだ。僕がやろうとしてることはマズイことなのかもしれない。。。
そう思った僕は読みかけの本を閉じて、作品のあらすじ・要約を記事にすることは問題ないか調べてみることにしました。
いろいろ調べた結果、僕は数時間前に立ち上げたこの新規ブログを捨てることに決めました。
なぜそう決めたのか、まとめてみたいと思います。
最近はVODアフィリエイト目的で、あらすじ・要約・ネタバレなどを書いてる人が多いような気がします。
あらすじ記事を書いていたらASPとの提携が解除されてしまったという例もあるぐらいなので注意してほしいなって思います。
あらすじ・要約が「翻案権」に触れる可能性
なぜ僕はあらすじ・要約等のキーワードを使ったブログ作りを辞めたのか。
それは「翻案権」に触れる可能性があるからです。
翻案権とは、著作権法の第27条(翻訳権・翻案権)にあります。
第27条
著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
翻案とは、リライトのようなものです。コピペ(複製)じゃないけど、同じような表現で同じような内容を伝えることです。
つまり著作者以外は、勝手に著作物を翻案しちゃダメだってことです。
翻案の権利(翻案権)は著作者が持ってるんだから、勝手にリライトすれば違反になるんだよ、と。
あらすじや要約をブログに書くということは「コピペ」か、「自分の言葉に直して記事にすること」(リライト)です。
そう考えるとちょっと怖いなって思ったんですよ。
・・・とはいえ、みんなやってるから大丈夫なんじゃない?
って思うかもしれません。
ぶっちゃけ僕も最初はそう思ってました。捕まるほど悪いことじゃないし無視して書いちゃおうかな~ぐらいに。
でも文化庁のサイトにもこのことについて掲載されていたので、「やっぱ怖いな」ってビビリの僕は思ってしまったわけです。
Q.最新のベストセラー小説のあらすじを書いて、ホームページに掲載することは、著作権者に断りなく行えますか。
A.どの程度のあらすじかによります。
ダイジェスト(要約)のようにそれを読めば作品のあらましが分かるというようなものは、著作権者の二次的著作物を創作する権利(翻案権、第27条)が働くので、要約の作成について著作権者の了解が必要です。
また、作成された要約をホームページに掲載し送信する行為(複製、公衆送信)も元の作品の著作権者の二次的著作物を利用する権利(第28条)が働くので、要約の作成と同時に当該著作権者の了解を得ておく必要があります。
※あらまし・・・事柄のだいたいのところ。概略。
回答をみると、あらすじをブログに載せることは翻案権(27条)以外にも、二次的著作物を利用する権利(28条)にも引っかかる可能性があるとのことです。
第28条
二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。
じゃあ、「あらすじ」「要約」等のキーワードを使って記事を書くことはできないということか?というとそんなことはありません。
- 数行でまとめる程度ならOK
- 自分のフィルターを通せばOK
です。
(1)数行でまとめる程度ならOK
じつはさきほどの文化庁の回答には続きがあります。
一方、2~3行程度の極く短い内容紹介や「夭折の画家の美しくも哀しい愛の物語」などのキャッチコピー程度のものであれば、著作権が働く利用とは言えず、著作権者の了解の必要ありません。
あらすじ・要約を細かく書きすぎてしまうと 翻案権の違反に触れる可能性がありますが
- 数行でまとめる程度ならOK
- キャッチコピー程度のものならOK
ということらしいです。
(キャッチコピーはあんまり関係ないですが)あらすじをブログに載せるなら「数行でまとめる程度」ということを覚えておきましょう。
作品の内容がざっくりとわかる程度や、抽象的な表現での説明なら大丈夫なんだと思います。
ただ、あらすじ・要約を数行しか書けないとなると、ライバル記事と差別化は難しいかもしれませんね…
とはいえ、500文字だったらセーフ!600文字だったらアウト!っていう明確なラインはないはずです。
実際、あらすじ・要約を多少長く書いたとして著作者に「削除してください!」って言われることは少ないと思います。
少なくとも僕はこういうケースを耳にしたことはありません・・・が。
- 指摘されなそうだから今後も「あらすじ」「要約」を書くことを続けるか。
- もし指摘されたら記事やブログを消すことになるかもしれないから「あらすじ」「要約」は書かないことにするか。
この判断はあなた自身に委ねられるってことです。どっちをとります?
(2)自分のフィルターを通せばOK
作品を観て思ったこと、読んで思ったことを「感想」という形でまとめるのはオッケーです。
自分が思ったことを、自分のフィルター(自分の見方・言葉など)を通してアウトプットするのが感想です。
この「自分のフィルター」っていうのが大事というわけです。
『弁護士ドットコム』からの2つの引用をみてください。
ダイジェストのように作品のあらましが記載されているものは、二次的著作物を創作する権利(翻案権、第27条)の侵害となるでしょう。
その話の内容を短く、まとめただけならば違法でないでしょう。
ただし、文章中の独創的な表現をそのまま抜き出せば、その点が違法となる可能性があります。
ですので、本の表現を引き写すようなことはなく、ざっくりと要約すれば著作権の問題は生じません。
例えば、一度、概念のレベルに昇華して、自分の言葉でストーリーまとめる分には問題がないということになります。
つまり、
- 作者の独創的な表現は真似しちゃダメ
- 概念のレベルに昇華して自分の言葉でまとめるならいい
ということになります・・・ってムズいな。
例えば、
「大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました」
っていう表現があります。
「どんぶらこ、どんぶらこ」って桃太郎の話以外に聞いたことのない表現です。こういう表現を自分で考えたように使うのはフィルターを通してないからダメってことなのかもしれません。
(ま、桃太郎に著作者はいないので大丈夫なんですけど)
ただほとんどの場合において「感想を書くようにしよう」と考えれば、自分の思ったことを、自分の言葉で伝えようとするはずです。
そうすると自然と自分のフィルターを通して発信するはずですよね。
ちなみに僕自身、あらすじ・要約ブログをやめて、感想ブログに変更しようかなと思ったこともありました。
でも「感想」というキーワードだけでブログを運営するのは非効率です。
それに感想をまとめるためだけに1冊本を読んで、自分の言葉で文章を最初から最後まで考えるというのは大変だと思ったんですよね。
ということでやっぱりこのブログは捨てよう、と決めたわけです・・・
さいごに:結局のところ自己責任です
元の作品を読まなくても内容がわかってしまう「あらすじ」「要約」は翻案権に触れる可能性があります。
この件で逮捕された人はまだいないようですが、文化庁や弁護士などの専門家によると違法だと指摘する人もいます。
それでも続けるか辞めるかは(なんでも結局のところそうですが)自己責任です。
これまで通りに続けて、指摘されたらすぐに修正できるような準備だけしておく。こういう考えもアリだと思うんですけどね。(もちろんこのあたりも自己責任)
とにかくトレンドアフィリエイトを実践してる人やVODの案件を狙ってる人は覚えてくといいと思います。
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